ケンブリッジ式では、Year4の段階で、Solids, liquids and gases (固体、液体、気体)つまり物質の三態については学習済みです。(ちなみに「プラズマ」は物質の第4の状態と言われるようですね!)
そこからそれらの「物質」について一歩踏み込んで学習するのが、今回のユニットになります。
States of matter(物質の状態)
このユニット学習に入る前に、Uはこちらの歌でポイントとなる単語や現象を覚えました。
思わず口ずさんでしまう大好きな一曲です。
1.Evaporation(蒸発)
2.Evaporation from a solution(溶液からの蒸発)
水や他の液体に溶けた物質は、溶液を作ります。
液体に固体である物質が完全に「溶ける」時、それは私たちの目には見えなくなる訳です。
とすると、「泥水」はどうでしょうか?
時間がたっても、溶けたものは水と分離しません。
つまり、時間がたつと底に粒がたまるもの(泥水)は水溶液とは言えないのです。
では、泥水は一体何なのでしょうか?
生物の体液、にごった河川水、石けん水、牛乳、墨汁、コーヒー、ジュースなどのコロイド粒子が分散している溶液を、コロイド溶液と言います。(分子(1nm以下)、コロイド粒子(1nm~100nm)、その大きさが違います。)
Year5の単元ではないのでこちらは割愛しますが、「チンダル現象」や「コロイド粒子」などなど…理科は、学べば学ぶほど、どんどんその深みにはまっていってしまいますね^^
3.Condensation(凝縮・結露)
ガラスや鏡に息を吹きかけると、その表面は曇ってしまいます。お風呂場でも同じような現象が起きていますよね。
その曇ったものの正体は一体何でしょうか。そしてそれらがなぜ形作られるのか、考えていきます。
こちらのような観察であれば、おうちでも簡単に出来そうですね^^
4.The water cycle(水の循環)
水は、Solids, liquids and gases (固体、液体、気体)と状態を変化させながら、蒸発・降水・地表流・土壌への浸透などを経て、地球上を絶えず循環しています。
Water cycleの中では、evaporation(蒸発)やcondensation(凝縮)やprecipitation(降雨)が起こっています。
Precipitaion(降雨)は雪やヒョウなど様々に形を変えて地上に戻ってきます。
動画の中では、When the cloud becomes too heavy and it cannot hold any more water inside, it bursts open to give out rain, hail or snow.と解説してくれていますね^^
5.Boiling(沸騰)liquid + heat → gas
水を熱すると、温度がだんだん上昇します。その結果として何が起こるでしょうか?
水がぼこぼこと動き出し、沸騰しますね。そして、水の表面から何かが見えます。それらは一体何なのでしょうか。
普段目にするこの沸騰では、水の表面から蒸発 (evaporation) が起こり、水蒸気となって空気中に放出されます(気体)。そしてそれがすぐさま冷やされ、気体から液体へと凝縮 (condensation) が起こり、湯気として私たちの目に映るのです。
言葉で混乱しないように、ひとつひとつ、しっかりと理解・確認していきましょう。
When water boils it canges from a liquid to a gas called steam.(水が沸騰すると、液体から「蒸気」と呼ばれる気体に変わる。)
Steam is heated water vapour.(蒸気とは、加熱された水蒸気のこと。)
Particles of liquid water gain energy when they are heated and change into a gas.(水の分子は、熱せられて気体に変わるとエネルギーを得る。)
この辺りがポイントになってくるのですが…
あれ?
じゃあ、液体が気体になる、蒸発と沸騰はどう違うの?!
ということで、Uが混乱したポイントなので、こちらしっかり押さえておきます。
どちらも気化する現象の事ですが、それが表面からなのか、内部からなのか、そこに違いがあるのです。
加熱により液体が十分に温まると、液体は沸騰します。この沸騰する際の温度のことを沸点、英語だとboiling pointと言います。
6.Melting(融解)solid + heat → liquid
物質が溶けると、固体から液体へとその姿を変えます。
5.boilingを学んだ後なので、理解は速いかと思いますが、押さえておきたいポイントはこちら
Melting is when a solid changes into a liquid.(溶融とは、固体が液体に変化すること。)
Particles within a solid gain energy when they are heated and change into a liquid.(固体内の分子は、加熱され液体に変化するとエネルギーを得る。)
固体が液体になり始める温度=溶け始める温度を、英語でmelting pointと言います。
テキスト上には出てきていないのですが、液体が固体へと変化する凝固点 (freezing point) という言葉も一緒に覚えてしまいましょう。
固体から液体へ、液体から固体へと状態が入れ替わるだけなので、通常はmelting point と freezing pointは一致します。
これにはヒステリシスといって物質が過去に受けた影響によってずれてしまう例外もあるのですが、大学以降の単元になるかと思いますので、今は気にせず大丈夫です。
7.Temperature scale(温度計)
最後に、誰が温度計を発明したのか?温度表記の違いについて学びました。
■Gabriel Daniel Fahrenheit ガブリエル・ダニエル・ファーレンハイト (1686-1736)
華氏(°F、Fahrenheit、ファーレンハイト度、カ氏)
アメリカや一部の国で今でも使われている温度の単位です。標準気圧での水の氷点を32度、水の沸点を212度としています。(この華氏、°Fは、もともとは「海水が凍る温度を0度、羊の肛門の温度を100度」としていたなんて話も。)
通常ではマイナスにはならないことや、1度の差が細かいので小数点をあまり使わずに済むなどの利点もあり、今でも使い続けている国もあります。
■Anders Celsius アンデルス・セルシウス(1701-1744)
摂氏(°C、Celsius、セルシウス度、セ氏)
こちらの温度の単位、摂氏は、私たちが普段使っている表記ですね。標準気圧での水の氷点を0度、水の沸点を100度としています。
水の変化が基準になっているのでわかりやすく、多くの国で使われています。
■William Thomson ウィリアム・トムソン(1824-1907)
ちなみに、こちらウィリアム・トムソンとケルビン卿(Lord (爵位)Kelvin (ケルビン))は同一人物です。
ケルビン(K、Kelvin)
熱力学や物理学では、絶対温度のK(ケルビン)が使われます
短くまとめるのが難しいのですが、通常、原子や分子の動きは温度が上昇するに連れて動きが激しくなります。絶対温度0度では、動きが完全に停止しているため、熱エネルギーがゼロになります。
熱力学や物理学では、絶対温度=0度を使って、熱エネルギーを考えていきます。
絶対温度は0度以下にすることができません。
少し長くなりましたが、今回のユニットの学習をざっと見てきました。まずは単語を覚えるところから。次に、自分の言葉で、各現象をすらすらと説明できるように教科書を丸暗記する勢いで読み込めると良いですね^^