Primaryに入って驚いたことのひとつが、「書くジャンルの多さ」でした。
物語を書いたかと思えば、次は説明文。
その翌月は新聞記事、そして詩・・・
いったい何種類の「型」があるのだろう?
どうしてこんなにたくさんのジャンルを学ぶんだろう?
最初はよく分かりませんでしたが、長男がYear11になった今Primary時代を振り返ると、とても納得、そして、よくできたカリュキュラムだなと思うのです。
そして、Primaryのここでの学びが、どうSecondaryやIGCSEへとつながっていくのか、今日もプリント整理をしながら、ここに整理していこうと思います。

英語の「ジャンル」ってなに?
ジャンル(genre)という言葉は、もともとフランス語で「種類」という意味があるようです。
でも、Primary英語で使われる「ジャンル」は、単なる「物語の種類」というよりも、文章の目的によって決まる「型」や「かたち」を指しています。
たとえば
・物語として楽しませるなら、Narrative(物語文)
・何かを説明するためなら、Explanatory text(説明文)
・相手を納得させたいなら、Persuasive writing(説得文)
・出来事を順番に記録するなら、Recount(体験記)
同じ「英語を書く」でも、目的が違えば、使う言葉も、文章構造も、語り方も変わります。
そして、それが「ジャンル」です。
Cambridge Primaryでは、このジャンルを「覚えるべきリスト」として扱っているわけではなく、「目的に応じて書き方が変わる」という感覚を育てるための分類のようなものと理解できます。
Primaryでは繰り返し学習を通して、感覚的に理解をしていきます。
Cambridge Primaryで学ぶジャンルは決まっているの?
結論から言うと、Cambridge Primary英語には「このジャンルを必ずやらなければならない」という必修リストはありません。
公式のカリキュラムでは、さまざまなジャンルが recommended(推奨) として示されています。
Fiction、poetry、playscripts、non-fiction texts などなど、幅広い例が挙げられていますが、それは「必修指定」ではないのです。
ここが、Primaryの大きな特徴ですが、Cambridgeの設計は、そのジャンルを通してどんな力を育てるかを重視しています。
だから学校ごとに扱う順番や比重は異なります。
一見すると曖昧に見えるこのやり方は、実は「スキル重視」の設計思想から来ています。
【公式サイト】Cambridge Primary English (0058)
こちらも参考になさってくださいね!↓
Primaryで推奨される主なジャンル
ジャンルは大きく、Fiction(物語)とNon-fiction(説明・報告)に分けられます。
■ Fiction(物語系)
物語ジャンルは、想像力だけでなく、構造理解を育てる基礎になります。
よく扱われるものには、
- Adventure(冒険物語)
- Fantasy(ファンタジー)
- Traditional tales(昔話)
- Myths / Legends(神話・伝説)
- Historical fiction(歴史フィクション)
- Stories with dilemmas(葛藤のある物語)
- Science fiction(SF)
- Playscripts(劇脚本)
- Poetry(詩)
などがあり、学年が上がるにつれて、物語はより高度に複雑になっていきます。
フラッシュバック構造を持つ物語や、有名児童文学作家の作品なども例として挙げられていますよ。
物語には導入があり、問題が起こり、解決へ向かう。
想像力だけでなく、きちんとbeginning–middle–end の構造理解を育てます。
プリントはほとんど残っていないのですが、次男がYear3-4の頃は、こんな感じのお話の組み立てを、何度も何度も何度も・・・練習していました。 ↓
■ Non-fiction(説明・報告系)
Non-fictionは、SecondaryやIGCSE(First/Second共)の評価形式と親和性が高いです。
よく例として挙げられるのは
- Non-chronological report(非時系列レポート)
- Recount(出来事の記録)
- Explanatory text(説明文)
- Instruction text(手順文)
- Persuasive writing(説得文)
- Discussion text(議論文)
- Newspaper report(新聞記事)
- Biography / Autobiography(伝記・自伝)
こうして目的別に文章を書く経験を積むことで、
✔ 事実と意見を区別する
✔ 情報を整理する
✔ 理由と根拠をつなぐ
といった思考力がPrimaryのうちから育っていくのです。
必須ではないのに、どうして幅広く学ぶのか
次男がYear3-4の時の英語の先生のやり方は、教科書は使わず、プリントベース。
1つのジャンルに1か月以上かけて、Readingでインプット、文構造で練習問題、最後にWritingでアウトプットという流れで、様々なジャンルに触れさせてくれました。
Primaryの目的は「ジャンル制覇」ではなく
✔ 文章には目的があるという理解
✔ 目的に応じて言葉を選ぶ感覚
✔ 構造を意識して組み立てる力
を育てること。
たとえば、物語ばかり書いていると、描写力は伸びても、説明する力や、論理的に主張する力は十分に育ちませんし、逆に、説明文ばかりでは、感情の表現や読者を引き込む構成力が育ちにくいですよね。
だからこそ、横断的に学習をするのです。
少し話はずれますが、我が家の次男は物語を読むのが大好き!小さいころからたくさんの物語に触れてきたので、Fictionはいつも高得点、けれどもNon-Fictionは驚くほど弱かったです。
本人曰く、
「Non-Fictionはつまらない」
なんですって!!
理系長男はこの逆なので、子どもの個性って、本当に面白いなと思います。
話を元に戻しますね🙏
Secondaryに入ってからは、テストでも
「この文章はどんな目的で書かれているか」
「筆者はどんな効果を狙っているか」
といった質問が増えてきます。
Primaryでいろいろなジャンルを体験している子どもたちは、その違いを知識ではなく体感として持っていると思います。ですので、様々なジャンルに触れた学習ができることは、Cambridge Primaryの設計の強みなのだと感じています。(学校、先生により違うと思いますが)
PrimaryからSecondaryへ どうつながっていくのか
日本で、日本式の英語を学んできた親には、ケンブリッジ式の学びは初めてのことばかり!
だからこそ、気になるのはやはり、「今やっていることが、どう将来につながっていくのか」というところではないでしょうか。
「これって、試験につながるの?」
「IGCSEに本当に役立つの?」
結論から言えば、アカデミック面でもきちんとつながっています。
もちろん、文学を楽しんでほしいというのが大前提ですが🙏
Lower Secondary Englishへのつながり
Secondaryになると、英語でも分析力が求められます。
「この文章は何を目的に書かれているか」
「筆者はどんな効果を狙っているか」
Primaryでジャンルの違いを体感している子どもたちは、型を知識ではなく感覚で理解しています。
それこそが、のちに繋がる分析の土台になっているはずです。
IGCSE First Language Englishにつながるもの
IGCSE Firstでは、
・Narrative writing(物語文)
・Descriptive writing(描写文)
・Directed writing(目的別文章:記事・スピーチ・レポートなど)
・Summary(要約)
が中心となります。
また、その評価は、内容(Content)と表現(Language)の両面から行われ、構成力や語彙の選択、目的への適切さが問われます。
Primaryでの物語系はNarrativeへ、
描写練習はDescriptiveへ、
PersuasiveやReportはDirected writingへ。
つまり、ジャンルは変わっても、「目的に応じて構造を組み立てる力」はそのまま活きるし、実践ベースで使えるのです。
■ IGCSE English as a Second Languageにつながるもの
Second Languageでは、より実用的な文章形式が中心になります。
・Email
・Article
・Report
・Review
PrimaryのRecountやInstruction、Reportは、この実用文の基礎そのものです。
とくに、情報を整理したり、要点を押さえること。そして、読み手を意識する力は、すでにPrimaryのうちから育ち始めているのですね。
「ジャンル」を意識してみると、作品の見え方が変わります
子どもたちが書いてきた「作品」は、表面よりももっと深い子どもたちの内側を、「作品」として私たちに見せてくれているのですよね。
だからこそ、親がジャンルを理解していないと、
「スペルが間違っている・・・」
「文法が弱い・・・」
と表面的な点に目が行きがちです。
でもジャンルを知り、子どもたちの学ぶ目的を知っていると、
- 構造は守れているか
- 理由と根拠はつながっているか
- 物語にクライマックスがあるか
と、より本質的な部分を見るようになり、作品の見え方が全然異なるんです。
もちろん、分析や添削をする役割は先生に任せて、どんな作品でも「頑張って書いたね!」と声を変えてあげることが、子どもが私たち親に求めていることなのだと思いますが😊
Primaryにいるあいだは、様々なジャンルに触れるので、ひとつひとつの定着がまだまだ浅く、成果が見えにくい時期かもしれません。でもそこがケンブリッジ式のスパイラル学習の良いところで、学年を重ねながら、どんどん深堀していくことになるのです。
親が子供の学習内容を理解して、結果だけではなく「どんな力を育てているのか」に目を向けられることが、いちばんのメリットだと思うのです。
Primaryは、完成を急ぐ場所ではないので、たくさんの言葉と出会って、試して迷って書き直しをして、少しずつ「自分の英語」を成長させていく時間なのではないかと思います。
私もまだまだ子育て中です。
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