マレーシア母子移住を決めたきっかけや、公立小学校からのインター編入。英語が話せなかった子供たちの家庭学習や5年間の成長記録。「グローバル教育や海外移住を考えている方へ」ブログがお役に立てたら嬉しいです。Sachi

IGCSE・IB・A Level・APの違いを比較|どれが有利?どんな性格の子に向いている?を調べてみました

こんにちは!マレーシアで思春期男子×2を子育て中のSachiです。

マレーシアに引っ越してきてから、もうすぐ丸5年になります。
インター編入は間もなく7年目、子どもたちはそれぞれ、Year11、Year8に突入しました。

現在IGCSE真っ只中ではありますが、Year11長男とはその先の進路について、そしてYear8の次男は、本人の希望でカリュキュラム変更(転校)の話をするようになりました。

海外大を見据えた時に考えるのは、IGCSE・IB・A LevelなどのカリュキュラムやAP(科目資格制度)などが、どの国に進学するときに、どう有利なのか。あらかじめその違いやメリット・デメリット、そして難易度を知っておくと、ゆとりをもって事前準備ができますよね。

そして、「どんな性格・進路に合うか」が最大の分かれ道になってくるのだと思います。

実際にIGCSE Yearの息子を見ていて、そして本人と話していて感じるのは、制度の優劣を考えるよりも「子どもと制度の相性」の方が、はるかに大事だということです。

今回は、それぞれのカリュキュラム・資格制度の違いと、向いているタイプを、我が家の経験も交えて整理してみようと思います。

世界の主要進学ルート比較(日本含む)

日本人家庭が大学進学(国内・海外)を目指すときに現実的に検討する制度は、以下のような体系が主要どころなのではないかと思います。

進学ルート代表制度対象年齢主な進学先傾向
British式IGCSE → A Level14–18歳英国・豪州・欧州
IBIB Diploma Programme16–19歳世界各国
(欧州・北米中心)
American式高校GPA+AP15–18歳米国
Australian式HSC / VCE / ATAR16–18歳豪州
日本式高校+共通テスト15–18歳日本

※他にも、Canadian/French Baccalauréat/German Abitur/Indian CBSE/Chinese Gaokaoなど、進学先により世界カリュキュラムは数えきれないほどあります。

複雑化するので表には加えていませんが、例えばAレベル+AP、日本の高校GPA+APでアメリカ進学など、早い段階から準備をすることで、様々な進路を選択肢に入れて考えることが出来ます。

 

【IGCSE・IB・A Level・APの違い】4つの制度の比較まとめ

ここからは、マレーシアや海外インターで実際に選択肢となりやすいIGCSE・IB・A Level・APの4制度に絞って整理していきます。

項目IGCSEA LevelIB DPAP
位置づけ中等教育修了資格英国大学入学資格国際大学入学資格大学科目資格
対象年齢14–16歳16–18歳16–19歳15–18歳
標準的な科目数6〜9科目
※10科目以上取る人も
3〜4科目
※5科目以上取る人も
6科目+3つのコア要素自由選択
※1~10科目以上など選択受験
学習スタイル幅広く基礎固め専門特化総合・探究型戦略型
難易度★★★★★★★★★★★★科目依存
(★★★~★★★★★まで)
大学評価A Level/IBの前段階英国で高評価世界的に高評価米国で評価

※IGCSEは高校卒業資格ではなく、16歳時点の中等教育修了資格です。
※A Levelは大学入学資格です。(英国ではA Level修了が大学出願条件になります。)
※IBも国際的な大学入学資格として認められています。
※APは卒業資格ではなく、「大学レベル科目を履修・受験する制度」です。
※難易度の★は一般的な学習負荷の目安。科目・学校・本人の得意不得意で変動。
※評価は国・大学・学部で差が大きく、単位認定や出願での位置づけは各大学のポリシーに依存します。

 

IGCSEとは

マレーシアのインター校で比較的多いIGCSEは「中等教育終了資格」であり、高校卒業資格ではありません。IGCSEの2年間は、進路を決める前の、自分の適性を知る観察期間になります。

教科選択制なので、例えYear9まで苦手な教科で成績が下に引っ張られていたとしても、Year10からはある程度学びたい/好きな教科を選ぶことで、成績表の見栄えがよくなってきたりします。

そして、IGCSEを通して見えてくるのは、成績以上に大事なこと👇

◆ 試験本番で力を出せるか(試験耐性)
◆ 記述問題や論述にどれだけ対応できるか(エッセイ耐性)
◆ 得意科目がはっきりしているか、バランス型か
◆ 複数科目を同時に管理できるか(時間管理力)

IGCSEの成績表は、ストレートA/A*などの見栄えを気にするよりも、もっと大事な、「これからどんな学び方で今後伸びていくのか」を示すヒントが得られます。

ちなみに、我が家の長男は今👆ここです。 

  

IGCSE → Foundation が向いている子は?(メリット・注意点)

IGCSEからFoundationへ進むルートは、大学の特定分野へ直接つながる1年課程です。
16歳以降、大学で学びたい分野をある程度決め、その分野に関連する基礎科目を1年間で集中的に学びます。

A Levelのように3〜4科目を2年間かけて深掘りするのではなく、大学進学を前提にした「橋渡し」の役割を持つ制度です。(マレーシアやオーストラリアでは、大学内部進学ルートとして設置されていることが多いです。)

このルートが向いている子というと

◆ 早く専門分野に進みたい
◆ 試験一発型よりも継続評価の方が力を出せる
◆ 実践的・応用的な学びに興味がある
◆ 大学進学までの負荷バランスを取りたい

IGCSEで「この分野に進みたいかも」という感覚が見えている子は、Foundationでスムーズに移行しやすい傾向があります。

ただし、分野選択後の変更が難しい場合があったり、大学によってはA LevelやIBの方が評価が明確なケースもあることに注意。(特にトップグローバル大学を強く志望している場合)

でも、Foundationは「回避ルート」ではなく、目的がはっきりしている子にとっては合理的で効率的な道だと聞きます。

※ただし、Foundationの名称・期間・評価方法は国や大学で異なり、入学要件や進学可否も大学ごとに変わることに注意してください。

  

IGCSE → A Level が向いている子は?(メリット・注意点)

IGCSEからA Levelへ進むルートは、専門特化型の英国式カリキュラムです。
16歳以降、科目を3〜4科目に絞り、大学専攻を見据えて深く学びます。
(英米トップ大には、複数年に分け、戦略的に学び8~9科目を取っている強者もいたりします。)
この辺りが日本式やアメリカ式と異なり、広く学ぶのではなく、むしろ「深く」、そしてそれぞれの子供の強みを伸ばす構造になっていると感じます。

どんな子に向いているかというと

◆ 得意科目がはっきりしている
◆ 将来の方向性がある程度見えている(医学・工学・経済など)
◆ 試験で安定して点を取れる
◆ 一つのテーマを掘り下げるのが好き

IGCSEで「この科目だけは楽しい」「ここは負けない」という感覚がある子は、A Levelで大きく伸びやすいようです。

ただし、科目選択を誤ると進路変更が難しかったり、3〜4科目に成績が集中するため、1科目の失敗が重い、また、得意科目がまだ見えていない場合は負荷が大きいなどの注意点もあります。

でも、A Levelは自由度が低い分、成果がはっきり出る制度ですね💡

  

IBが向いている子は?(メリット・注意点)

IBディプロマプログラム(DP)では、6つのグループ(言語と文学、言語習得、社会、理科、数学、芸術)から各1科目、計6科目を履修し、さらに、プログラムのコアとなるExtended Essay(論文)とTOK(知識論)、CAS(Creativity, Activity, Service)を履修する制度です。
日本でもIB認定校は増えているので、耳にしたことがある方も多いかもしれません。

そんなIBは単なる試験対策ではなく、「どう考えるか」「どう書くか」が問われる設計になっています。

どんな子に向いているかというと

◆ 抽象的なテーマを考えるのが好き
◆ 正解が一つでない問いを面白いと感じる
◆ エッセイを書くことに抵抗が少ない
◆ 自分で計画を立てて進められる

IGCSEで「記述問題が楽しい」「調べ学習が好き」と感じている子は、IBで伸びやすい傾向があるそうです。

ただし、6科目+論文で常に複数課題が並行する、計画性がない(締切管理が甘い)と一気に崩れる、完璧主義の子には少し疲れてしまうプログラムかもしれません。

IBは「大学的な学び方」を高校段階に下ろした設計になっているので、高い自己管理力が求められます。

文部科学省のIB教育推進コンソーシアムが日本語で解説してくれているサイトはこちら↓

 

APは、選んで積み上げる制度(メリット・注意点)

AP(Advanced Placement)はIGCSE同様、高校卒業資格ではありません。
高校のGPAや卒業要件と併せて出願評価を強めたり、大学で単位認定される可能性がある制度です。

これは高校在学中に大学レベル科目を履修し、試験に合格すれば大学単位として認められる可能性がある制度なので、高校卒業資格や国際資格と併せて、アメリカのトップ大を目指す子たちは、周りとの差別化にAPを積み上げていきます。

どんな子に向いているかというと

◆ 自分で目標を立てて動ける
◆ 得意科目をさらに伸ばしたい
◆ 課外活動と学業を両立できる
◆ アメリカ大学進学を視野に入れている

アメリカに進学を考えていたり、IGCSEの段階で「この科目はもっと上をやりたい」と感じている子には、AP取得はメリットがあると思います。

けれども、教科数や科目の難易度によっては負荷がかかりすぎてしまったり、GPA管理と両立できないと逆に評価が下がってしまう場合もあります。なので、明確な進学戦略がないと、ただ大変なだけになってしまう点は、要注意です。

 

結局どのカリュキュラムが有利?(国別の考え方)

結論から言うと、「進学先による」の一択です。

・英国・豪州志望 → A LevelまたはIB
・欧州志望 → IBが有利な場合が多い
・米国志望 → IBまたはAPを組み合わせ

これはざっくりとした傾向ですが、実際は学校によりその扱いは大きく異なります。
そして何よりも、有利不利以上に重要なのは、受験の上では「その制度で高得点を取れるか」です。

海外大進学では、制度そのものよりも、結果の「質」の方が圧倒的に重要になるからです。

 

【参考】性格タイプ別カリキュラム比較

ざっくりまとめると、こんな感じでしょうか。

タイプ特徴学習傾向向いているカリキュラム理由
コツコツ専門型試験耐性あり/得意科目が明確一点集中で深掘りできるA Level科目を絞って専門性を伸ばせる
思考探究型議論好き/エッセイが苦でない抽象的テーマを考えるのが好きIB論文・探究中心で総合力を伸ばせる
主体戦略型自分で動ける/活動好き履修や活動を自分で設計できるAP自由度が高く戦略的に積み上げ可能
安定成長型方向がまだ定まらない/基礎重視幅広く学びながら様子を見たいIGCSE → A Levelまず基礎を固め、その後専門へ

ちなみに、我が家の長男くんは、マルチタスク能力はそこまで高くない、じっくり深堀/研究者タイプ。Aレベルに進もうとしているようですが、ファウンデーションに進み、ゆとりある1年を自分の研究活動に使うのもいいんじゃないかな?と個人的には思っています。

Year8の次男くんは、アメリカ進学を目標にAPを調べたりしていますが、その前に一度日本に帰って、日本の学校に通ってみたいと何やら頑張っています。(いつか記事にできたらよいなと思います。)

 

まとめ

私は、教育制度に絶対的な優劣はないと思っています。
それよりも大切なのは、子供自身が「何が好きか」「何が楽しいか」そして、「どこにいるのが幸せか」そういった縁と子どもの特性との相性だと思うのです。

そのカリュキュラムに合う子は自信を伸ばしていくし、合わない子は努力しているのにどんどん消耗すしてしまう。だから、「どの大学に有利か」という観点よりも、どの環境なら、子どもが自信を保ったまま挑戦できるか。

自己肯定感が削られる3年間と、手応えを積み重ねる3年間では、やっぱりその先の進学結果だけでなく、人格形成にも差が出てきてしまいますよね。

IGCSEに向かって頑張る長男を見ていると、教科による向き不向きが結構はっきり見えてきています。制度を選ぶのではなく、本人が伸びる環境を選ぶ。
それでももし進路に迷うことがあれば、「どこに向かったら幸せか」で選べば良いと思うのです。
 
それが、子どもたちにとっての最良の選択だと思っています。。

 

 

 

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